3/30
夢が足りない。
ばくばくばく。
最近は現実ばかり食べているから、夢が足りない。
ばくばくばく。
現実はしっかりした歯応えがあり、実用的で、すぐに栄養を吸収できる。
ばくばくばく。
現実ばかり食べていると夢の味を忘れてしまう。
夢はもっとふわふわとして、霞のようで、ヴェールのかかったいろとりどりのなにか。
ばくばくばく。
夢が足りない。夢の食べ方も忘れてしまった。
3/16
ヤバい思想の人にヤバさ全開で襲いかかってこられると瘴気に当てられてたいへん疲弊してしまう。他者に対して過剰に攻撃的になる歪み。自分であまりに固く固く結んでしまってもうほどきようのない過去の結び目。他人は静かに去って合掌するしか出来ない。
3/14
怒りはエネルギーになる。
怒りはエネルギーになるのに、もう何年も怒りを覚えていない。
怒りを忘れてしまったよ。
心のエネルギーが枯渇してしまった。
乾いた荒野のように、心の温度が上がらない。
2/12
電車に乗ろうとしたら、殺人犯が降りてきた。
顔を見ただけで分かったよ。
1/29
(混乱による強制的な静かさの中の、奇妙な幸福。)